3.編集メンバー座談会 絵本のお悩みどうしてる?
編集メンバーが日頃感じている、絵本についてのあんなことやこんなことを、メンバー同士で話してみました。
また、「こどもの本のみせ ともだち(通称:ともだち書店)」(日吉本町)と、「港北図書館」(菊名)の各おはなし会のご担当者にもアドバイスをいただきましたよ♪
まず、編集メンバーが気になっていたのが『みんなどうやって絵本を選んでる?』ということ。話してみると…
【0歳~3歳くらい】
0歳の時は夫がネットで情報収集してきて、「買ってよかった絵本ベスト50」のような中から上位何冊か買ってきたりしていたけれど、自分では選ばないような本との出会いがあって、よかったですよ。
ネット情報、月刊誌、通信教材は、自分が知らなかった、選ばないような絵本と出会えていいですよね。
月齢に合わせたものをいろいろ頂いていたのでよかったです。自分ではあまり買う必要がないくらいでした。
夫が読み聞かせが上手で選ぶのも読むのも任せています。子どもが興味がある乗り物などが載っている本や、親が知識として知ってほしいものが載っている本を選ぶこともあります。
【3歳~】
子どもが気に入ったり、興味を持ったりした絵本を、子ども自身が選んでいます。
私が子どものころに読んでいた本や、好きな作家さんの絵本を読むことが多いですね。
幼稚園で、年に何回かおすすめの絵本などを紹介する冊子のようなものを作って配布してくれたので、参考にしていました。
うちの子はそんなに絵本が好きじゃないのかな?とも思うけれど、好きなキャラクターの、「〇〇をさがせ」みたいな絵本だととっても楽しんでます。
子どもがほしがるけれど、親としてはちょっと…というキャラクターの図鑑などは、お手伝いポイントがたまったら買ってあげる約束をしています。
おはなし会ご担当者に聞きました『絵本はどう選んだらいい?』
(ともだち書店「くまちゃんのおはなし会」スタッフ)
- おうちの方が選んだ本、好きな本を、おうちの方の生の声で読んであげることが、お子さんにとっては一番だと思います。
- 赤ちゃんでしたら、0.1.2歳向けの絵本も出版されていますので、図書館で何冊か開いてみて、ご自分がこれと思うものを読んでみるのはどうでしょうか。
- 月刊誌(年齢に合わせて毎月1冊ずつ出されているもので、定期購読もできる。数百円と値段も手ごろ)は、おうちの方にとっても初めて出会う絵本だと思います。みなさんにご紹介しています。
- 絵本の楽しみ方はそれぞれで、ページをめくること自体が楽しかったり、好きな絵があってそのページだけを見たがったりするお子さんもいます。色々な楽しみ方があるので、「お話に集中してくれないな」というのではなく、その子の楽しみ方として大事にしてあげたいですね。
- 同じ絵本を何度も読んで欲しがるお子さんは、その絵本が大好きな本なのだと思うので、ぜひ何度でも読んであげてください。
みんなのお悩み『子どもに絵本を読む時のコツは?子どもに向けてセリフのように読むのが恥ずかしくて…』
編集メンバーの意見
セリフのところでは、読むスピードを変えたり、登場人物ごとに間をあけるだけでも、違う人物が話しているってことが伝わるかも。
おはなし会のご担当者に聞きました『読み聞かせのコツは?』
(「港北図書館」 司書)
- 無理に声色を変えなくても大丈夫。その方自身の読み方で大丈夫ですよ。
- 絵本を読む時は、絵本が主役。あまり声色を変えすぎると、読み手が主人公になって、子どもが、絵本ではなく読み手を見てしまいます。
- そうは言っても、お家で読むのは堅苦しく考えなくて大丈夫。感情をこめて読むのが好きな人は感情を込めて読めばいいし、そうではない人は、静かに読めばいいと思います。
- お気に入りの部分だけ何度も読んだり、途中で飽きてしまったらそこで終わったり。そのご家庭ならではの方法で、自由に楽しんでほしいです。
みんなのお悩み『きょうだいで年齢差があったりすると、上の子と下の子で興味のある本が違って、一緒に楽しむのが難しくって…』
編集メンバーの意見
小さい時よりも、小学校に入って、自分で好きな本がスラスラ読めるようになってからの方が、よく本を読むようになりました。
上の子が学校で音読をするようになって、ときどき下の子のために絵本を読んでくれるようになりました。
おはなし会のご担当者に聞きました『きょうだいで読むときは?』
(ともだち書店「くまちゃんのおはなし会」スタッフさん)
- 小さいお子さんが大きいお子さん向けの長いお話を楽しむのは難しいかもしれないけれど、大きいお子さんにとっては、小さいお子さん向けの本でも楽しめるものはあると思うので、そういった本を探してみるのもひとつかもしれませんね。
みんなのお悩み『読み聞かせを終えるタイミングって、どうしてる?』
編集メンバーの意見
うちの子は、「もっと読んで!」っていうのはないなぁ。
我が家では、就寝前に読む時は私が寝落ちして終わるので、子どもはあきらめています(笑)
時間までに就寝の支度を終われるように子どもと約束してから始めています。「〇時までにベッドに行けたら2冊読んであげるよ」などの声掛けをして時間を決めています。
みんなのお悩み『図鑑って、どうやってたのしんだらいいのかなぁ?』
編集メンバーの意見
「このページの中で一番好きなのは…、せーの、これ!」という楽しみ方をしています。
うちの子は、一人黙々と見ています。集中しているので楽しいんだと思います。
生き物などの名前を知りたいときに親子で見ています。
おはなし会のご担当者に聞きました『図鑑の楽しみ方』
(ともだち書店「くまちゃんのおはなし会」スタッフ)
- スタッフのお子さんでも図鑑大好きな子がいて、その子には、ただひたすら書いてあることを読む、ということをしていたそうですよ。
(「港北図書館」司書)
- 図鑑を読み聞かせしてもいいと思いますし、もし図鑑以外も楽しんでほしいと思う時には、図鑑でハマっているものが登場人物として出てくる物語を読んであげると、物語の楽しさも伝わりやすいかもしれません。ロングセラーになって読み継がれているものは、楽しめる子が多くておすすめです。
みんなのお悩み『紙芝居はどうやって楽しんだらいい?』
編集メンバーの意見
まず絵を見たいようで、自分で床に広げたりしています。
(図書館で借りた紙芝居は)お借りしたものなので、破ったり折り曲げたりしてしまわないか心配です。
数字がわかるようになってからは、紙芝居に書いてある番号の順に並べて楽しんだりもしています。
おはなし会のご担当者に聞きました『紙芝居の楽しみ方は?破らないか心配です』
(ともだち書店「くまちゃんのおはなし会」スタッフ)
- 紙芝居は、1枚1枚がそれだけで絵になっているので、お子さんがおうちの中で広げてバラバラにしてしまうのは、もしかしたら、広げてみたい、1枚1枚を楽しみたい、という思いの表れなのかもしれません。
- バラバラにするのも、その子の楽しみ方なのかもしれませんね。
(「港北図書館」司書)
- 紙芝居だけに限りませんが、「図書館で借りている本だから破られると心配」という場合には小さい子向けのものは、読んであげる時だけ出す、という風にしてもいいかもしれません。
- お子さん向けのものは、ある程度破れてしまったりすることも想定しています。もし図書館で借りた絵本や紙芝居が破れてしまった時には、ご自分では直さず、カウンターに申し出ていただけるとありがたいです。
(※セロハンテープは、劣化しやすく本や紙芝居の修繕には向きません。図書館には修理専用の道具がありますので、ご自分では直さずに、お申し出ください。破損がひどい場合は、代わり新しい本を買っていただくこともあります。)
みんなのお悩み『配信されている読み聞かせ動画って、子どもにとってどうなんだろう?』
編集メンバーの意見
コロナ禍で幼稚園がお休みや分散登園になってしまったときに、幼稚園が絵本の読み聞かせ動画を配信してくれましたが、うちの子は気に入って何度も何度も見ていました。
配信と一言で言っても、見せる時の状況や、発信者との関係、デバイス、画面の大きさ、頻度、子どもが楽しんでいるか、などにもよるのかもしれませんね。
みんなのお悩み『子どもの読み間違えってどうしてる?』
編集メンバーの意見
絵本に限らず普段から、直すように声をかけています。
教えてあげないとそのまま覚えてしまうような気がして心配ですよね。
うちは、字が読めるようになってからは直すようにしています。
(文字が読めるようになる前の)絵本の内容を耳で聞いて覚えている時期の、聞き間違い、言い間違いは、かわいいなと感じていました。例えばうちの子はよく「あのですが」と言うのですが、それは可愛いのであえて直していません(笑)
おわりに
まだまだ寒い日が続いていますが、これから少しずつ暖かくなって、お出かけするのも楽しい季節がやってきますね。
ちょっと足をのばして、お子さんと一緒に絵本に出会える場所に出かけてみるのもいいかもしれません。
今回の特集が、そんな時の一助となれば嬉しいです。