ママ・パパの思い
嬉しかった・助かりました
- 子どものお世話や家事を引き受けてくれる。
- お出かけに付き添ってもらうと普段行けない公園などに出掛けられる。大人の手が多いと目が行き届きやすくなるし、子どもにとっても楽しい思い出になる。
- 祖父母の応援や褒めてくれる事が子どもの挑戦への原動力となり、帰省している間にトイレができるようになったり、苦手な物が食べられるようになった。
- ママやパパでは教えられない事(囲碁・書道など)を経験させてもらえる。
- 料理や、季節感を感じられる葉や木の実をあしらった盛り付けが得意なので、四季折々の豪華な手料理が食べられる。
- 誕生日や初節句などを一緒にお祝いしてくれたり、洋服やプレゼントをくれる。運動会や発表会などの行事を見に来てくれる。
- 子育てで悩んだ時に話を聞いてもらった。
- 幼稚園の入園グッズ(上履き入れ、体操着入れなど)の制作や、洋服を直してもらった。
- アプリを使って写真を祖父母と共有したりカレンダーにして送ったりしたときに、子どもの写真をみて喜んでくれるのが嬉しい。
- 何もしてもらわなくとも、親以外で子どもを無条件に受け入れて大切にしてくれる存在がいる事がありがたい。
こんなこともありました・・・
- 2歳頃までは怪我や誤飲をさせないか不安だった。
- 1歳未満で蕎麦を食べさせようとしたり、自分が使った箸で食べさせようとした。
- 会う時におもちゃを買ってきてくれるが、好みと合わない物や壊れやすい物があることも。
- 一人目の子育てで慎重になっていたときに、過保護なのでは、と言われた。
- 左利きを直すように言われた。
- お菓子や食事の種類や量が普段と違う。
- 携帯を見せたり、ゲームを長時間させてしまう。
- 言葉遣いを真似し、覚えてほしくない言葉も覚えてしまう。
- 子どもが祖父母大好きな為、滞在中は楽しいが、自宅に戻ってから夜泣きや落ち込みが激しくフォローが大変。
預ける時にはこんな工夫をしています
- 子どものお菓子・食事はこちらで用意しておく。用意しないときは種類や量を事前に決めて伝えておく。
- トイレに促す時の声かけや、失敗した場合の対応を細かく伝える。(その日だけはオムツにする事も)
- 掃き出し窓は開けない、ベランダには連れていかないなど、安全面で気になる事は伝えておく。
- 乳児期は、その子に合った泣き止まし方を伝えた。
- 子どもの食物アレルギーの検査結果を祖父母と共有するようにした。また、下の子はまだ検査をしておらずアレルギーの有無が分からなかったので、そのとき食べられる食材を一覧にして伝えた。
イライラ・モヤモヤはこんな切り抜け方をしました
このように対処しました!!
- モヤモヤする時はパパ側の両親にはパパから、ママ側にはママから伝える。両親へ直接伝えるほどではないときは、たとえばパパの両親とのやり取りで感じたモヤモヤはパパに愚痴を聞いてもらうようにしている。
- 祖父母側の考えを否定しないように意識しつつも、自分の考えや希望と異なる点は伝える。それで状況が変わらなくても、イライラを溜め込まずに済む。
- すんなり受け入れてもらうために、ママ・パパの意見だけでなく、幼稚園や病院の先生から伺った話や、お友達のエピソードなどを交えて話すようにしている。
- オムツがなかなかはずれないことを何度か指摘されモヤモヤしたが、定期的に送っていた子どもの写真に添える手紙に「最近できるようになった事」や「子どもの長所」などを積極的に書くようにして、子どものことをもっと多角的に見てもらうきっかけにした。また、そうすることで自分自身の気持ちの整理にもなった。
- 今までは頻繁に会っていたが、コロナ禍で会う頻度が減ったり、テレビ電話に切り替えたことでほどよい距離感がもてるようになった。
気持ちの切り替えで乗り切りました!!
- 年に数回しか会えないので、ママ・パパの気持ちよりも祖父母や子どもの気持ちを優先する。子どもや祖父母が笑っていられる状況にする。
- 度々おもちゃを買ってくれるが、壊れやすかったり好みでない物が多かった。希望を伝えたが変わらなかったので、貰えるだけでありがたいと思うようにして、プレゼントのサプライズ感を楽しむことにした。
- 祖父母に直接言えないモヤモヤは、思いを共有できる友だちに話を聞いてもらって気持ちを切り替える。
- 普段食べさせていないお菓子を祖父母の家で貰うことに抵抗があったが、「おばあちゃん・おじいちゃんの家は特別」と割り切ることで自分もスッキリし、祖父母との関係もよくなった。お菓子のことにかぎらず、子どもたちが「自分の家とはちがう価値観・考え」に接する機会が増えて、その中で自分に合う考えを取り入れていってくれたら良いな、と思うようになった。
- 「自分が休む事」を一番に考えるように心がけている。幼稚園入園前頃までは子どもの性格やママが気を付けている事などを理解してもらいたいと思っていたが、それは難しそうだと感じ、何より食事を用意してもらえる事がありがたいので、普段と異なる生活習慣も帰省している間だけだと割り切るようにした。子どもが年齢を重ねて、「(普段と違うことは)してもよいかママに聞いてみる」と自分から確認してくれるようになった。
おばあちゃん・おじいちゃんの思い
嬉しかった・楽しみにしています
- 体力的な負担などのマイナス面も、孫のかわいい姿で帳消しになる。
- 息子や娘(パパやママ)の成長が見られる。
- 孫が生まれた直後から本やテレビで情報を得た。孫が滞在していない時も子ども番組を見ているので、共通の話題があって楽しい。
- 祖父母だけでいる時よりも笑顔の会話が増える。
- 孫の成長が楽しみ。仕草を見て癒されていた乳児の頃から、兄弟ができて喧嘩し仲直りするやり取りなど、それぞれ個性も出てきて見られる姿も変化した。人見知りで顔を見ると泣かれていた乳児の頃から、年齢を重ねて一緒に遊んで友達になったような気分が味わえるようになるなど、関わり方が変わっていくのも面白い。
こんなこともありました・・・
- 赤ちゃんとはいえ長時間の抱っこは体力的につらいときもあった。
- 怪我をさせてはいけないと、動きを過剰に気にしてしまう。
- 成長とともに孫の体力がついてくるのに対して、祖父母世代の体力は落ちていくため、孫が来ることは嬉しいものの長期滞在のあとは解放感で内心ホッとすることも。(「孫は来て良し、帰って良し」)
- 孫の気分に振り回されてヘトヘトになることがある。
- ママ不在で乳児を預かり、なかなか泣き止まず困った(結局泣き疲れて寝てくれた)
- ママ・パパともに仕事で夜まで孫を預かった時に、子守歌や読み聞かせなど思いつく事をしてもどうしても寝かせられず、玄関すぐの廊下に布団を敷いて待った。同じくママ・パパ不在時に「うんちはママがいないとできない」と言われてさせられなかった。
- プレゼント代、食事代など、夫婦二人でいる時よりも支出が増える。
- 買い物や準備をしておけるよう、到着予定時間や食事が必要かなど細かな情報があると嬉しい。
娘や息子(ママ・パパ)からの嬉しかった・役立った気遣い
- 外出時に疲れると抱っこをせがむ子だったが、事前にママが「おばあちゃんは抱っこできないよ」と言い聞かせてくれていたので最後まで頑張って歩いていた。体力的にも助かったが、言われた事を守り頑張る孫の姿にも感動した。
- 好き嫌いなどで食事を食べない時にも、梅干しおにぎりなど必ず食べる物を聞いていたので最終的にはどうにかなると安心できた。アレルギーのある食材を事前に聞いていたので献立を考えやすかった。
- ご飯やお菓子を食べさせるのを祖父母に任せてくれるので、抱っこしたり近寄ると泣いていた子が食べ物を見せると寄ってくるようになった。
- お腹が空いたり、眠くなったりするとかんしゃくを起こすと聞いていたので、不機嫌になる前に食べさせるようにしたら大きなぐずりもなく過ごせた。
- 事前に好きなお菓子や食べ物、普段食べさせている物を聞いていたので、来る時に準備しておく事ができた。滞在中には料理のリクエストを聞いたので、献立が決めやすかった。
こんな話も聞けました
こんなふうに気づかっています
『孫へのプレゼントは本音を言えば自分で選んだ物をあげたい。ただ会う機会は多いが、渡すタイミングで何が好きか、何に興味を持っているのか把握しきれていないので、孫が喜ぶプレゼントをあげられるように息子夫婦に指定してもらうか、用意してもらいその代金を渡すようにした。』
『ぐずった時、かんしゃくを起こした時、息子夫婦がどう接しているのか様子を見てから合わせるようにしている。気になった事は伝えるが基本的には見守っている。』
同じ世代でも、人によってさまざま
『孫との関わり以前に、祖父母世代、ママパパ世代の夫婦関係が仲良くないと、誰か一人に負担がかかり過ぎてしまい、みんなが楽しく過ごせないと思う。夫は普段からお風呂掃除、食器洗いなど、様々な事を自ら進んで引き受けてくれている。孫が来ても変わらず協力的なので、一人で頑張らないといけないと思わずに済み、気持ちの余裕をもてる。』
『自分の周りの祖父母世代も、人によって考え方や生活スタイルが様々。祖父母世代で話していても意見が異なる事もあるので、世代が違うのであれば尚更ズレもあると思う。言葉は選びつつも、お互いの考えを知る為に話す事も大切だと思う。』
祖父母以外にもいるよ!子育てをサポートしてくれる人たち
ココマップ編集メンバーには、両家の実家が遠方であったり、両親が高齢のためサポートをお願いできないという方々もいました。どのような思いを抱えているのか、サポートが必要な場面はどのように対処しているのか聞いてみました。
祖父母にサポートをお願いできないママ・パパの気持ち
- 祖父母が闘病中の為、頼るよりも入院などで頼られる事の方が多く、近くに元気で頼れる両親がいる友人を見て羨ましく思う事もあるが、子育てに口出しされる事がなく気楽な面もあり、一長一短かなと思う。
- 里帰り出産から自宅に戻った後でママが体調不良になった時に、祖母が仕事をしていて来てもらえず、実家が近かったらどれだけ良かったのだろうと何度も思った。幼稚園に入園する前は、現在よりも頻繁に帰省し助けてもらっていた。
- 周りのママから祖父母への愚痴を聞くとモヤモヤする事もある。
- 子どもが三人いて小学校の下校と幼稚園のお迎えなど、時間の調整が一番大変。
育児のサポートが欲しいとき、どう対処しましたか?
- パートナーに仕事を休んでもらうなど夫婦で協力した。
- 出産時に幼稚園の年長の子がいたので、園の預かり保育を産前と産後の2か月ずつ利用した。
- 出産した産院の産後ケア入院や、横浜市の産前産後ヘルパー派遣事業を利用した。
- 横浜子育てサポートシステム(以下子サポ)を利用して子どもの面倒を見てもらった。
産前産後ヘルパー・子サポ体験談
産後ヘルパーを利用しました
- 初めは何を頼んだら良いかわからず、頼む事が無くなり時間が余っていた。何を頼むかをリストアップし、対応可能か確認しておくと時間を有効活用できそう。
- 産前産後ヘルパーをしていた方に子サポもお願いすると、子どもが小学校を卒業するまで同じ方に継続して来てもらう事もできる。産後ヘルパーの期間のあとも子育てで大変な時に子サポとして継続して来てもらい、会話を交わすことで自分も気持ちが楽になった。また、子サポは料理をお願いする事はできないが、産前産後ヘルパーではお願いできてありがたかった。
子サポを利用しました
- わらべうたを唄ってくれたり、自分やパートナーではできないことをしてもらえて良かった。普段接する人と違う人と関わることは、子どもにとっても刺激になると思う。一人だけではなく何人かの提供会員(預かり)の方にお願いするようにしている。
- 提供会員として4か月の女の子の預かりを引き受けたことがあり、「乳児ってこんなにかわいかったんだ」と感じて、その日は自分の子どもにも優しく接することができた。預かる側を経験したことで自分の子どもの預かりをお願いするハードルが下がり、引っ越しで忙しい時など気兼ねなく子サポを利用できるようになった。
Sボラさんに会いに行こう♪ IN どろっぷ・どろっぷサテライト
港北区の地域子育て支援拠点どろっぷ・どろっぷサテライトでは、「素敵でスーパーでスペシャルなボランティア活動」をしている方を「Sボラさん」と呼んでいます。両拠点には幅広い年代の「Sボラさん」がいて、子どもの抱っこや遊び相手、ママとのおしゃべり、おもちゃや網戸の補修など様々な活動をされています。
今回、二名のSボラさん(山中さん・栗木さん)にインタビューをしました。
山中さん
長年仕事をしていて、定年を迎えたら子どもに関わることをしたいと思っていたところ、20年前どろっぷを運営する認定NPO法人びーのびーのの理事長と知り合った事からひろばのボランティアに。現在はどろっぷ・どろっぷサテライトなどで活動されています。
栗木さん
娘さんがどろっぷ利用中にボランティア募集の話を聞いたことがきっかけ。子育てをしていた時に地域の方々に助けられた経験から、14年前にボランティアを始めたそう。
どろっぷとどろっぷサテライトそれぞれ週一で活動されています。
Q1. ボランティアをしていて楽しいこと、得たもの
- 子どもがあっと驚く事を言うのが面白く、語録を作ろうか考えた事もあった。(遊びに来ていた子がまだ小さくて「山中さん」とうまく言えず、「めかたさん」と呼ばれていたなど)
- 子どもたちの成長を見守りながら、沢山の親子に知り合う事ができた。どろっぷにいる時だけでなく、街を歩いていても誰かしらに会えるので、今日は誰に会えるか、出掛ける時の楽しみになっている。
- 娘世代の子育てについて知る事ができた。
- 子どもと遊ぶ、ママとおしゃべりする、お花の手入れを一緒にするなど、人と関わる時間が楽しい。自分の居場所を作ろうと思って始めたが、今でもどろっぷに行くと癒されたり元気がもらえている。
Q2. どろっぷ・どろっぷサテライトではどんなふうに過ごすのでしょう?
- イヤイヤ期でママ・パパが煮詰まってしまうなど、子どもと少し離れたい時にはボランティア・スタッフに子どもを任せてもらい、ママ・パパはお庭へ花を見に行くなどもできる。万が一泣いても、他の子に手が出てしまっても、誰かがそばで見ていたら対応できるので安心してほしい。
- ひろばで子どもと接していて困った事は特にない。赤ちゃんを抱っこしていて泣いた時でも、場所を変えてみるなど対処方法は色々あるので気にせず頼ってほしい。
- 上の子とママが遊ぶ時間を作れるよう、かわりに下の子を抱っこしている事もある。
- 室内に入らなくても、お庭だけで遊んだりおしゃべりして過ごす事もできる。
Q3.ボランティアをしている時に意識していること
- 自分が子育てをしていた時と変わっている事も多いと思うので(抱き癖がつく、果汁を飲ますなど)、子育てについて話す時には考えを押し付けずに聞き役に回る。
- (話し相手が少ない)和室で赤ちゃんを見ている方、初めて来る方(門の前できょろきょろしているなど)に特に積極的に声をかけるようにしている。
Q4.子育て世代へのメッセージ 「遠慮せず、気軽に頼ってほしい」
- 中々言いにくいかもしれないが、ちょっとした事でも抱え込まずに声を出せば応じてくれる人が必ずいる。すごく周りに気を遣い、下の子の抱っこを頼む時にも申し訳なさそうなママがいたが、だんだん変わってきて頼ってくれるようになった。
- 頼られると嬉しい。声を掛けられないのもさみしいし、言ってもらった方が動きやすいので、どんどん声を掛けてほしい。
スペースの関係でここには載せられなかったお話も沢山伺うことができました!
お二人とも話す事も聞き役も大歓迎と仰っていました。室内で遊ばせる事が気になるようでしたらお庭で遊んだりお話する事もできるそうなので、どろっぷやどろっぷサテライトに気軽に足を運んで、Sボラさんに声をかけてみてください♪
また、スタッフによると「保護者と一緒であれば、小学生も片付けや小さい子と遊ぶなどボランティアとして活動できますよ」とのこと。地域子育て支援拠点は、さまざまな年代のボランティアに支えられて運営されているんですね。
港北区地域子育て支援拠点「どろっぷ」
横浜市港北区大倉山3丁目57-3 TEL:045-540-7420
港北区地域子育て支援拠点「どろっぷサテライト」
横浜市港北区綱島東3丁目1-7 TEL:045-633-1078
まとめ
質問に回答してくれたココマップ編集メンバーから、こんな意見も聞きました。
- 『子どもが中学生になった今では、ばあばとじいじは子どもにとっては逃げ場にもなり心の支えになっているので、子育てのやり方が違うから会わない!と決めずに、お付き合いを続けることは子どもにとっても良いと思う。』
- 『今までパパ側の両親に対してモヤモヤすることがあったが、この特集で考えをまとめていたら両親がしてくれていた事に気付き、次に会う時には心から感謝できる気がする。』
今回はココマップ編集メンバーの経験談をもとに記事をまとめました。
共感できる事もあれば、当てはまらない事もあるかと思います。おばあちゃん・おじいちゃん側でも思っている事、愚痴を言いたい事、孫の成長や息子・娘の子育てを応援する為に言わないでいてくれている事があるのかもしれません。
世代も、相手側の両親とは生活してきた環境も異なり、モヤモヤする事もあると思いますが、ほどよい距離感で素敵な関係を続けられたら良いですね。