世界中が同じ新型コロナウィルス感染症という危機に直面したことで、国や地域によって対応や状況に大きな違いがあることを実感された方も多いと思います。
ココマップ編集会議でも、「コロナ禍を経験して、世の中の仕組みについて自分事として考えて声をあげるって大事なんじゃないか、と思うようになった。」という話が出ました。
「でも何しろ、政治について声をあげるのって、ハードルが高い…」そんな話も出たので、編集メンバーで”横浜市政に声を届ける方法”を調べ、実際にチャレンジしてみました。
「こんな風になったらいいな」を市政に届ける方法は?
調べてみると、個人で意見を伝える方法として【1】~【6】の方法が見つかりました。
【1】 区や市の担当部署に直接電話・メール・公式LINEで伝える
- 横浜市ホームページ
https://www.city.yokohama.lg.jp/
公園に危険なものが落ちていた時に、区の公園の維持管理を担当する土木事務所に電話をしたら、担当の方が現地に来て対応してくれた、というココマップ編集メンバーも! - 横浜市LINE公式アカウント(横浜市道路損傷通報システム)
道路の穴ぼこなどの損傷は、こちらの横浜市LINE公式アカウントから写真や位置情報を送信して通報することもできます。
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/doro/kanri_senyo/kanri/line.html
ココマップ編集メンバーが通報した時には、翌日に修繕していました。
→ → →
(道路の穴がなぜかフライパン(!)で応急処置されていたのですが、通報後すぐ修繕されました。)
他にも、横浜市LINE公式アカウントでは、様々な情報を得たり、粗大ごみの回収など各種申し込みができたりします。
お友だち登録はこちら→https://www.city.yokohama.lg.jp/city-info/koho-kocho/koho/sns/line/line-official.html
【2】「市民からの提案」に投稿
- 「市民からの提案」ページ
https://www.city.yokohama.lg.jp/kocho/teian.html
市民個人が、「電子メール」「投稿フォーム」「手紙」等の方法で横浜市政に意見を伝えることができます。
【3】「意見募集中の案件」に投稿
- 「意見募集中の案件・現在の実施状況」ページ
https://www.city.yokohama.lg.jp/city-info/koho-kocho/kocho/public/a.html
横浜市パブリックコメント手続や、意見公募手続などによって市側が市民の意見を募っているものです。
【4】各区の市会議員に相談(電話、FAX、メール、陳情フォーム、手紙、事務所訪問など)
- 港北区の市会議員一覧(ページ中央付近)
https://www.city.yokohama.lg.jp/shikai/giin/kubetsu/meibo14.html
ココマップ編集会議では、ベビーカーのタイヤが溝にはまってしまう通りづらい道があり、近くの議員事務所に相談に行ったら、翌日にはその道路が直っていた、なんていうエピソードも出ました。
子育て中の困りごとを、議員さんに相談してみるのも良いかもしれませんね。
【5】行政相談委員に相談
- 「行政相談とは」 政府広報オンライン
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201310/1.html - インターネットで相談
https://www.soumu.go.jp/form/hyouka/gyousei-form.html
総務大臣から委嘱された民間有識者、約5万人がボランティアで行政相談員として国民の行政全般への相談を受け付け、助言や関係行政機関に対する通知などを行っています。
港北区でも行政相談員による電話相談を行っています。(2021年10月現在)
【6】横浜市会に請願・陳情
- 横浜市会の請願・陳情ページ
https://www.city.yokohama.lg.jp/shikai/seigan-chinjo/seigan.html
手続きが必要になりますが、意見を市会にかけることもできます。
2021年10月の市会でも、旧市庁舎の売却に関する市民の声が集まり、議会で取り上げられていました。
他にも、なかなか変わらない問題には同じ意見を持つ市民が集まり、署名活動やデモを通して声を届けていくという方法もあります。
今回、【2】の「市民からの提案」に、ココマップ編集メンバーがチャレンジしてみましたので、そのレポートもお届けします。
「市民からの提案」やってみました
きっかけ
幼稚園児の娘は本が大好きで、よく図書館を利用しています。
横浜市の図書館は、日本の絵本は作者順、外国の翻訳絵本は画家の名前順に配架されていますが、本が探しにくいと感じていました。
川崎市と実家(関西)の図書館の絵本は、国の区別無しのタイトル順に配架されています。
ある時ママ友と話していたところ、
特に外国の絵本の画家名は覚えていないので探しにくいという意見が多かったので、一度市に提案してみようと思いました。
提案内容
『図書館の絵本の配架について
日本の絵本は作者順、外国の翻訳絵本は画家の名前順に配架されていますが、タイトル順の方が本を探しやすいと思います。有名な作品だけでも探しやすい工夫があれば嬉しいです。 』
私は市のホームページの投稿フォームを利用しました。
投稿フォームはどこに何を記入すればいいのかが分かりやすく、5分程度で送信完了しました。
約3週間後、メールにて回答をいただきました。
(※通常は原則として受付日の翌日から起算して10開庁日目までに回答。
現在は新型コロナウイルス感染症の影響により、意見等の内容に関わらず、回答までに4週間程度掛かる場合もあるそうです。)
市からの回答
『図書館の配架について
いつも横浜市立図書館をご利用いただきありがとうございます。
横浜市立図書館では、ものがたりの日本の絵本、外国の翻訳絵本は、画家の名前順に配架しています。同じ画家やシリーズの絵本をまとまって配架することで、字が読めない幼児でも好きな絵本を見つけやすいことが理由です。
また、全ての市立図書館に、「初めてであう絵本コーナー」を設け、乳幼児向けの定番の絵本をまとめて配架をするなど、市民の皆様が絵本を選びやすく、探しやすい工夫をしています。
引き続き書架見出しなどの工夫に努めてまいりますが、お探しの絵本が見つからない場合は、お気軽に図書館職員へお声がけください。
今後とも横浜市立図書館をご利用いただけますようお願いいたします。
令和3年9月29日 横浜市中央図書館サービス課長 』
今回の提案と回答は「市民の声」の公表ページにも載っていました。
(※公表期間1年が経過したため、現在は掲載されていません)
おわりに
調べてみると、意見を伝える方法がたくさんあって驚きました。
チャレンジした「市民からの提案」では、市に自分の意見を伝えるのは何となくハードルが高いと思っていましたが、やってみるととても簡単でした。
今回の提案で絵本の配架が変わるわけではありませんが、担当部署の方にひとつの意見として伝えられたことだけでも良かったと思いました。
「市民の声」の公表ページで他の方の意見や要望を見ると、問題を改善するために市の職員の方が動いてくださっている事例も多数ありました。
市会議員への相談も、少し勇気がいるかもしれませんが、市民の声を聴きたいと思っている議員さんも多いですし、市民としても、議員さんの対応から、どんな人が私たちのために働いてくれているのかがよくわかると思いました。
ちなみにココマップ編集メンバーからは他にも、
「公園のトイレがもっと改善するといいよね」
「トイレのたびに帰宅するのが大変だから、もっとトイレのある公園が増えたらいいな」
「オムツ替えを衛生的にできるトイレが増えたらいいよね」
といった意見・要望が出ていました。
こういった私たちひとりひとりの小さな気づきを届けて、それが活かされることで、子どもたちが育っていく横浜が、より良い街になったらいいな。きっとなるよね♪
と取材を通してワクワクしてきました。